基礎的研究
基礎的な研究を行って,そこから得られた新しい知見を日々の診療に反映させることは非常に重要なことです.ここでは当科で行っている研究についてお示しします.
研究対象となっている患者様に対しまして,①研究の目的,意義,対象,方法(利用する情報),②実施組織名,責任者指名,問い合わせ,苦情等の相談窓口(連絡先),個人情報の取り扱い方法(情報の開示についても含む)について明示いたします.尚,研究対象者となることは常に拒否することが可能です.ご自身が研究対象者である可能性への質問やお問い合わせ,または研究対象となることを拒否する場合には,お気軽にお問合せください.
メールでのお問い合わせはこちらまでお願いいたします.
細胞増殖能からみた膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMNs)の術前悪性度予測因子の抽出
研究対象 |
膵管内乳頭状粘液性腫瘍の切除例 |
目的 |
膵嚢胞性病変あるいは膵管系全体の体積,嚢胞径,主膵管径,嚢胞内結節などの術前のパラメーターとMIB-1 labeling indexとの相関性を検討し,細胞増殖能からみたIPMNの術前悪性度予測因子を抽出しその意義について調べることを目的とする. |
プロトコール・内容 |
1. 患者背景因子に関してはカルテベースで抽出する. 2. 術前CT,MRI検査を用いる. 2. 切除したIPMNの標本からプレパラートを作成し,HE染色や免疫染色を施行する. |
研究者 |
渡邊 利広 |
当科の責任者 |
木村 理 (教授) |
当科の問い合わせ先 |
023-628-5336 (医局電話番号) |
個人情報の取り扱い |
解析に当たっての患者様の情報入力は山形大学医学部外科学第一講座に設置された外部と隔絶されたコンピューターを用い,パスワードロックとともに施設の施錠によって厳重に管理しております. |
Borderline resectable膵癌に対する術前S-1併用放射線療法の第Ⅱ相試験 (JASPAC-05)
参加・治療対象 |
20-75歳のborderline resectable膵癌 |
目的 |
Borderline resectable膵癌に対する、術前治療としてのS-1併用放射線療法の有効性と安全性を評価する。 |
プロトコール・内容 |
放射線治療は1日1回、週に5日(月曜~金曜)、計28回行います.S-1は指示された1日量を2分割して、放射線治療日に合せて(計28日間)、朝食後および夕食後に内服します. その後,手術を行います. |
登録期間 |
2012年9月15日~2016年9月14日 |
総研究期間:5年(登録期間:3年、追跡期間:登録終了後2年) |
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予定登録患者数 |
50例 |
研究代表者 |
国立がん研究センター東病院 肝胆膵腫瘍科 科長 池田 公史 |
参加施設 |
山形大学, 国立がん研究センター東病院,他全国31施設 |
当科の責任者 |
渡邊 利広 (病院講師) |
当科の問い合わせ先 |
023-628-5336 (医局電話番号) |
その他 |
ボーダーライン膵がんとは、切除は可能であると考えられるものの、がんの一部が大事な血管に接しているため、複雑で難しい手術が必要となり、がんを全て除去できず、切除後再発してしまう可能性が比較的高い膵がんです。 |
この臨床試験は,術前に抗がん剤併用の放射線治療を行うことで,がんを残さず切除できる可能性があり,その有効性と安全性をみる試験です. |
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リンク |
http://www.fuji-pvc.jp/center/jaspac/05/nojoin.aspx?j=10 |
臨床研究
西暦 2020年 1月 24日
当院第一外科でストーマ(人工肛門)造設の手術を受けられたことのある患者さんへ
(臨床研究に関する情報)
当院第一外科では、下記の臨床研究を実施しております。この研究は、通常の診療または過去に実施した研究及び治療で得られた情報(以下、臨床情報という)を用いて行います。
この掲示によるお知らせの後、臨床情報の研究使用を許可しない旨のご連絡がない場合においては、同意をいただいたものとして実施されます。皆様方におかれましては研究の趣旨をご理解いただき、本研究へのご協力を賜りますようお願い申し上げます。
臨床情報の利用停止のほか、この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、「⑤ 問い合わせ先」へご連絡ください。
研究名:
ストーマ造設経路によるストーマ関連合併症の発症頻度についての検討
研究実施期間: 倫理審査委員会承認日 〜 西暦 2021年 3月31日
山形大学医学部倫理審査委員会承認番号: 第2019 – 352 号
(承認日 西暦 2020年 1月 9日)
① 対象となる患者さん(研究の目的、臨床情報の利用目的及び利用方法)
・2012年1月から2019年12月にかけて、山形大学医学部附属病院第一外科で、ストーマ(人工肛門)造設手術を施行された患者さん。
・ストーマ造設経路には腹膜内経路と腹膜外経路があり、一般的には腹膜外経路の方がストーマ関連合併症(傍ストーマヘルニア、内ヘルニア、ストーマ脱出、outlet obstructionなど)が少ないと考えられています。しかし、手技的には腹膜外経路の方がやや煩雑であり、腹膜内経路が選択されるケースも多くあります。
・そこで今回我々は、当科におけるストーマ造設経路によるストーマ関連合併症の発症頻度について調査・検討し、今後の治療方針決定の一助としたいと考えました。
・具体的な利用方法は②をご参照ください。
② 利用する臨床情報
・対象期間に当科でストーマ造設術を受けられた患者さんの電子カルテ情報(ID、性別、手術日、手術時年齢、BMI、病名、術式、ストーマ造設経路、手術時間、ストーマ関連合併症(傍ストーマヘルニア、内ヘルニア、ストーマ脱出、outlet obstruction、ストーマ関連再手術など)、最終生存確認日など)を収集し、まとめて統計学的に解析します。
※患者さん個人が特定できる情報は研究には利用しません。また、研究データ上にも残りませんので、本研究から患者さんの個人情報が流出することはありません。なお、研究の成果を公表するときにおいても個人情報が漏出することはありませんので、患者さんに危険や不利益が生じることはありません。
③ 誰が使用するか(研究実施施設及び責任者(利用する者の範囲、臨床情報の管理責任者))
研究実施機関の名称:山形大学医学部 外科学第一講座
研究責任者:蜂谷修
利用する者の範囲
氏名: 川村一郎 所属機関: 外科学第一講座 職名: 助教
④ 研究への利用をやめてほしい場合
患者さんはいつでも、この研究にあなた自身の臨床情報を使用しないよう求めることができます。臨床情報の使用を認めなかったとしても、患者さんに不利益が生じることはありません。申し出をされる場合は本人又は代理人の方より、下記の連絡先までお問い合わせください。
ただし、使用停止を求めた時点で、研究結果が論文などで公開されていた場合には、完全に臨床情報の使用を停止できないことがあります。
⑤ 問い合わせ先
臨床情報利用の停止、そのほか質問したいことなどがありましたら、下記の担当者までご連絡ください。
山形大学医学部 外科学第一講座
〒990-9585 山形県山形市飯田西2-2-2
連絡先:TEL 023-628-5336 Fax 023-628-5339
E-mail:kawamura@med.id.yamagata-u.ac.jp
担当者:川村一郎